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学費が安い通信制高校は?公立は年数万円、私立も実質3万円台から【2026年度】
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通信制高校の学費は、公立か私立か、私立ならどのコースを選ぶかで、1年間に数万円から、通学コースでは100万円を超える場合まで差があります。いちばん安いのは公立ですが、私立でも授業料以外の費用が少ない学校なら負担は大きく変わりません。
この記事の要点
- 最も安いのは公立の通信制高校です。授業料は1単位175〜350円で、学校が示す1年間の費用の例は2万円台から7万円程度です。
- 公立に出願できるのは、原則としてその都道府県に住んでいるか勤めている人です。
- 私立は1単位の授業料が1万3,668円以下なら、年30単位までの授業料は就学支援金でまかなえます。公式サイトで確認できた私立の初年度の実質負担は3万円台からでした。
- 私立どうしの差は、施設設備費やシステム費など授業料以外の費用で決まります。3年間の合計を確認できた5校では約20万〜31万円でした。
- スクーリングの交通費や教科書代、サポート校の費用は別にかかります。
情報基準日:2026年10月7日。各都道府県と学校の公式サイト、文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」(令和8年6月16日公表)で確認した金額だけを使っています。私立の学費は学校が公表している年度の金額です。
学費がいちばん安いのは公立の通信制高校
学費だけで比べると、最も安いのは都道府県立の通信制高校です。授業料は1単位あたり数百円で、就学支援金の対象になるため、授業料の負担はほとんどありません。
授業料は1単位175〜350円、入学料は多くが500円前後
公立の通信制高校の授業料は、都道府県の条例で1単位ごとに決まっています。東京都と愛知県は336円、大阪府と埼玉県は330円、福岡県は300円、神奈川県は350円です。公立通信制の就学支援金の上限は1単位336円なので、表の6都府県のうち神奈川県以外の5都府県では、授業料の全額が支援の対象になります。
神奈川県は1単位350円で、就学支援金の上限の336円を14円上回ります。平日登校で履修する場合は1単位700円です。上限を超える分の扱いは、県や学校の案内で確かめてください。京都府は1単位175円で、表の6都府県よりさらに安く定めています。
1年間にかかる費用は学校の例で2万〜7万円程度
公立でも、教科書・学習書や生徒会費などは自己負担です。学校が公表している1年間の費用の例は、次のとおりです。端末の購入が必要な学校では、その分が上乗せされます。
表の金額には授業料(受講料)が含まれています。就学支援金を受けると、その分はさらに安くなります。
出願できるのは原則その都道府県に住むか勤める人
公立の通信制高校には、住んでいる地域の条件があります。東京都・大阪府・神奈川県・愛知県・埼玉県は、その都府県に住所か勤務先がある人を対象にしています。福岡県は原則として県内に住んでいる人です。学費が安くても、住んでいる都道府県の公立校から選ぶことになります。

愛知県のように、特別な事情があると認められれば他県に住む人も出願できるとしている県もあります。引っ越しの予定があるときなどは、志望校に相談してみましょう。
私立で学費が安い学校を見分けるポイント
私立の通信制高校でも、1単位の授業料が就学支援金の上限以下なら、授業料の負担はなくなります。比べるべきなのは、授業料以外にかかる年額と、登校の形です。

1単位の授業料が1万3,668円以下なら授業料は実質0円
2026年度の私立通信制の就学支援金は、単位制の学校なら1単位1万3,668円が上限です。公式サイトで確認できた学校は、ネット中心のコースで1単位7,200〜1万2,000円でした。学校が示す年24〜30単位の例では、授業料は就学支援金で相殺され、実質0円になっています。ただし、いったん授業料の一部を納め、年度末に返金される学校もあります。
ただし、支援の対象は年間30単位・通算74単位までです。国の資料には私立通信制の年額の上限として33万7,200円も示されているため、30単位近くまで履修する場合は、支援の対象になる額を学校に確かめておきましょう。
差がつくのは施設設備費など授業料以外の費用
授業料が0円になっても、入学金や施設設備費、システム利用料、教材費は残ります。学校どうしの学費の差は、ほとんどがこの部分の差です。募集要項では、授業料の欄だけでなく、その下に並ぶ費用の合計を見ましょう。

たとえば鹿島学園高校では、授業料の請求は0円になる一方、2027年度の募集要項に施設費2万4,000円、システム管理費・通信費4万9,000円、災害共済掛金252円が並び、学費のページでは毎年7万3,252円を納める例が示されています。
ネット中心か通学かで年100万円近く変わることも
同じ学校でも、自宅学習が中心のコースと、キャンパスに通うコースでは費用が大きく違います。N高等学校の2027年度の案内では、ネットコースの初年度の実質負担が7万3,000円なのに対し、週5日通うコースは初年度の合計が102万8,000円と示されています。通学コースの授業料や施設設備費は、就学支援金の対象外の費用として別にかかります。
募集要項で授業料以外の年額を確かめる
気になる学校の募集要項を取り寄せ、1単位の授業料が1万3,668円以下かどうかと、施設設備費やシステム利用料などの年額を確認しましょう。授業料が0円になる学校どうしでは、この合計が学費の差になります。
学費が安い私立通信制高校の例(公式サイトで確認)
1単位の授業料と、授業料以外の費用を公式サイトで確認できた私立通信制高校を並べました。金額は学校が公表している年度のもので、就学支援金を適用したあとの額です。
NHK学園高校は教材費の目安(1年次 約2万3,100円)を含めた合計も示していますが、表ではほかの学校とそろえるため教材費を除いています。教科書代などは、どの学校でも別にかかります。
初年度がいちばん安いのは年3万円台の学校
確認できた学校のうち、初年度の実質負担が最も少ないのは、クラーク記念国際高校の単位修得コース(3万円)と翔洋学園高校(3万6,000円)でした。入学金が0円の学校もあり、初年度の負担に差が出ます。翔洋学園高校は、入学時に就学支援金の一部を差し引いた額(26単位の例で22万2,888円)を納め、残りの18万6,888円が年度末に返金されます。入学時には20万円以上の用意が必要です。
3年間の合計を確認できた5校は約20万〜31万円
入学金は1年目だけなので、学校を比べるときは3年間の合計も見ておきましょう。学校が公表している3年間の合計と、各年の公表額から計算した合計は次のとおりです。初年度の差より、毎年かかる費用の差のほうが総額に響きます。

補習費などが加わると年20万円を超える例もある
授業料以外の費用に補習費などが含まれる学校もあります。飛鳥未来高校のネットスタイルでは、1単位の授業料は1万円で就学支援金の対象になりますが、施設設備費6万円や補習費10万円などがあり、26単位の例で就学支援金を適用したあとも初年度22万5,000円(選考料を除く)と示されています。
3年間の総額で見積もってもらう
説明会や個別相談では、初年度だけでなく2年目以降の費用と、3年間の合計を聞いておきましょう。入学時にいったん納める金額や、返金の時期もあわせて確かめておくと安心です。
学費以外にかかる費用も見積もる
学費の表に載っていない費用もあります。入学してから慌てないよう、年に何回どこへ通うのかを先に確かめておきましょう。
スクーリングの交通費と教科書代
通信制高校には、決められた日数だけ学校に通う面接指導(スクーリング)があります。愛知県立旭陵高校は「交通費は自己負担」と案内しています。教科書代の目安は、鹿島学園高校で25単位あたり8,000〜9,000円程度、旭陵高校で1万5,000円程度です。本校が遠い学校では、宿泊を伴うスクーリングの費用も確かめておきましょう。
サポート校の費用は就学支援金の対象外
通信制高校の学習を手伝うサポート校は、高校とは別の教育機関です。サポート校に払う費用には就学支援金が使えず、全額が自己負担になります。通信制高校とサポート校の費用を分けて見積もってもらいましょう。
学費をさらに安く抑える方法
就学支援金のほかにも、授業料以外の費用を支える制度があります。どれも申請しないと受けられないため、入学前に確認しておきましょう。

授業料以外は高校生等奨学給付金を使う
高校生等奨学給付金は、教科書費や教材費などに使える返還不要の給付金です。対象は生活保護を受けている世帯や住民税の所得割が非課税の世帯などで、2026年度の通信制の給付額は、非課税世帯なら国公立で年5万500円、私立で年5万2,100円です。就学支援金とは別に、都道府県か学校へ申し込みます。
都道府県の補助を確かめる
都道府県によっては、国の就学支援金に上乗せする補助があります。愛知県は2026年度、県内の私立通信制高校に在籍する生徒の入学納付金を3万4,000円まで補助しています(県内在住の要件はありません)。大阪府は、府内に住み府が指定する学校に通う生徒の授業料を支援しています。住んでいる都道府県と、通う学校がある都道府県の制度を調べてみましょう。
登校日数の少ないコースを選ぶ
同じ学校でも、登校日数が少ないコースほど費用は下がります。勉強を一人で進めにくい場合は、オンラインの個別指導など、追加費用のかかるサポートが本当に必要かを比べてから選ぶと、学費を抑えやすくなります。
スクーリングの場所と回数を先に確認する
本校やスクーリング会場が遠いと、交通費や宿泊費が学費とは別にかかります。年に何回、どこへ通うのかを確かめてから、登校日数の少ないコースと比べてみましょう。
よくある質問
学費が安い通信制高校について、比べるときによく迷う点をまとめました。
いちばん学費が安い通信制高校はどこ?
住んでいる都道府県の公立の通信制高校です。授業料は1単位175〜350円で、学校が示す1年間の費用の例は2万〜7万円程度です。私立では、確認できた範囲で初年度の実質負担が3万円台の学校がありました。
私立の通信制高校でも授業料は0円になる?
なります。1単位の授業料が1万3,668円以下なら、年30単位・通算74単位までの授業料は就学支援金でまかなえます。ただし、施設設備費などの授業料以外の費用は残ります。
他の都道府県の公立通信制高校に入学できる?
原則としてできません。公立の通信制高校は、その都道府県に住んでいるか勤めている人を対象にしています。特別な事情があれば出願を認める県もあるため、志望校に問い合わせてみましょう。
入学金がかからない通信制高校はある?
あります。神奈川県立の通信制高校は入学料と受検料がかかりません。私立では、翔洋学園高校と鹿島学園高校が入学金を0円としています。入学金が0円でも、毎年の費用は学校ごとに違います。
学費が安い私立はサポートが少ない?
費用の差は、登校日数や個別指導などサポートの量の差であることが多いです。N高等学校の例でも、ネットコースと週5日の通学コースで初年度の負担に90万円以上の差があります。必要なサポートを決めてから学費を比べましょう。
就学支援金は申請しなくてももらえる?
もらえません。就学支援金は申請した月から支給されるのが原則で、申請が遅れると、その間の授業料は自己負担になるおそれがあります。入学後は学校の案内に沿って申請しましょう。
教科書代はどれくらい?
学校の案内では、年1万円前後から2万5,000円程度です。埼玉県立大宮中央高校は教科書・学習書9,200円、東京都立一橋高校は約2万5,000円としています。履修する科目が多いほど高くなります。
サポート校を併用すると学費はどうなる?
通信制高校の学費とは別に、サポート校の費用がかかります。サポート校の費用は就学支援金の対象外なので、全額が自己負担です。
まとめ
学費が最も安いのは、住んでいる都道府県の公立通信制高校です。私立でも、1単位の授業料が1万3,668円以下なら年30単位までの授業料は就学支援金でまかなえ、公式サイトで確認できた学校の初年度の実質負担は3万円台からでした。
私立どうしの差は、施設設備費などの授業料以外の費用と、登校の形で決まります。気になる学校の募集要項を取り寄せ、3年間の総額とスクーリングの費用まで含めて比べてみてください。